タラバガニの生息地はどこ?
タラバガニは、おいしいカニの代表として知られていますが、実は生物学上ではカニの仲間ではなく、ヤドカリの仲間に分類されます。しかし、ヤドカリの仲間だとは言っても、北海道であれば水深350m程度までの深い海底の砂や泥を生息地としています。
カニと言えば冬のイメージがありますが、タラバガニは比較的寒い地域に住んでいる傾向があります。例えば、日本なら日本海や北海道です。世界的に見るとオホーツク海、アラスカ沿岸のベーリング海など、北太平洋が生息地となっています。
しかし、寒いところだけかと言えばそういうわけでもなく、チリやアルゼンチンにも生息しているのですよ。国内では漁場をオホーツク海とした北海道での漁獲がメインです。以前は国産でも多くとられていましたが、現在は外国からの輸入物が多く出回っており、ロシア、カナダ、さらにはアメリカ産のものが店頭によく並んでいます。
ちなみに、オホーツク海は鱈(タラ)の生息地、漁場でもあります。タラバガニの名前もここに由来していて、漢字では「鱈場蟹」と書くのですよ。高級食材の一種ですから、問題になるのはやはり乱獲です。ロシアで漁の管理体制を強めたり、日本でもメスの漁の制限をしたりと対策を取っているのですが、乱獲はいまだ行われているのが現状です。
しかし、一方で、生息地を広げ、外国の一部の地域では生態系を脅かす存在ともなっています。いずれにせよ、今後も美味しいカニを少しでも安く食べる為には、生態系への配慮も大切ですね。