中国(外国の中国)産の蟹情報
世界中で蟹は水揚げされていますが、その中でも中国の漁獲量は群を抜いています。国際連合食糧農業機関が発表した2013年統計データによると、日本が約3万トンであるのに対して、中国は約73万トンもの蟹を漁獲しているのです。日本でも安価で蟹を流通させようと、大量に中国から輸入しています。
中国産の蟹と言えばやっぱり上海ガニ
日本と同じように中国でも秋の味覚として蟹が食べられています。その筆頭が上海ガニです。地元では大閘蟹と呼ばれており、陽澄湖の上海ガニは高級品として扱われています。正式名称はチュウゴクモズクガニです。日本で獲れるモズクガニとは同属です。
10月から11月は卵を抱えたメスの上海ガニが食べ頃のシーズンです。12月になると産卵直前となるため、メスに代わってオスの上海ガニが旬となります。上海ガニそのものは1年中出回っているのですが、美味しさを重視するなら年末から年明けの3か月間と覚えておきましょう。
陽澄湖は蘇州市にある湖で、大きさは琵琶湖の半分以下と小さいです。陽澄湖周辺の飲食店へ行くと、上海ガニは1杯1,000円以下の値段で提供されています。日本で食べようと思えば、1杯3,000円以上かかりますので価格差が激しい蟹とも言い換えられます。
上海ガニは信頼できる販売店で購入しよう
中国は公害問題を含め、食の安全性が日本と比べて緩やかな国です。過去には上海ガニからカドミウムなどの有害物質が検出された事件も報道されました。中国衛生福利部の認可した上海ガニから検出されたと言うこともあり、消費者は手控えムードでもあります。
そのため上海ガニを現地で食べる時は、老舗の人気料理店を選んだ方が良いです。日本であれば値段が高くても、ミシュランで星を獲得しているお店で上海ガニの料理を食べるべきです。本来の値段は安い蟹ですが、庶民価格で提供しているお店の場合、薬漬けという可能性も否めません。
上海ガニは淡水で暮らす蟹ですので、泗洪県の洪沢湖や宝応県の白馬湖、興化市の射陽河でも養殖を含めて漁獲されています。健康被害リスクを十分に考えてから食すように心掛けてください。
中国産の人気特産品
中国では、ワタリガニやズワイガニの水揚げ量も多いです。日本産よりも2・3割ほど値段が安く、天然蟹ならば味も大差ありません。漁場は渤海や舟山などです。また中華料理でお馴染みの食材が特産品となりますので、ホタテやタイラギ、バイといった貝類も狙い目です。