蟹の堅蟹や若蟹などのランク
蟹は同じ種類でもその状態によってランクが分けられています。より美味しいカニが食べたいと思えばランクが上の蟹を購入しなければなりませんが、まず実際に蟹がどのようにランク分けされているのかを見ていきましょう。
|最上級の蟹とは?
ランクですから、その階級は下から上まであるということになります。つまり、最上級の蟹が一番美味しいということですが、蟹の最上級は堅蟹だとされています。堅蟹とは蟹の中で最も価値の高い商品のことで、蟹の中で最も甲羅が固い状態にあります。贈答品として使われるものや、高級レストランで使用されるのもこの堅蟹であり、その品質は蟹の中で最高級とされています。
その特長は、すでに述べたとおり甲羅が堅いこと、そして身がぎっしりと詰まっていることです。一匹の蟹でたくさん身が食べられること、そして新鮮で美味しいこと。まさに最上級の蟹と呼ぶにふさわしいのが、この堅蟹です。なお、堅蟹であればどれもランクが同じというわけではなく、堅蟹の中でも、身入りの状態やみそ入り状態によってさらにランクが分けられています。
|若蟹の特長
蟹のランク上、堅蟹の次に来るのは若蟹でしょう。若蟹とは、若いという字が入っているので若い蟹だろうと思われるかもしれませんが、そうではなく、これは脱皮したばかりの蟹という意味です。脱皮したての蟹の特長は、中に入った味噌がゆるくて水っぽいこと、身があまり詰まっていないこと、皮が薄いことなどです。美味しい蟹は、身入りがよく、味噌が水っぽくないのが特長ですから、若蟹は堅蟹に比べて品質が落ちるということになります。
当然、ランク上も堅蟹が上で、若蟹はその後塵を拝する形になります。若蟹がどうかを見分ける方法は、甲羅をよく見ることです。堅蟹の場合は甲羅が堅いのが特長ですが、若蟹の場合はまだ堅くなっていません。
|最低ランクの水蟹とは?
若蟹よりもさらにランクが下になるのが、水蟹です。水蟹とは、そのままではとても商品にならない蟹のことで、若蟹よりも身入りが少なく、甲羅も柔らかい、脱皮してほんとに間もない状態です。もちろんこのままではおよそ消費者を満足させられる商品にはならず、贈答品に使われることもなければ、まして高級レストランで調理されることもありません。ランク上は最低ランクにある蟹なので、型蟹はもちろん、若蟹よりも下になります。
ただし、水蟹は未成熟な蟹というだけであり、脱皮を繰り返していけばいずれは堅蟹に成長していきます。また、詐欺業者が送りつけてくるような腐りかけの蟹というわけではないので、その区別はしっかりつけておきましょう。