福島県産の蟹情報
東日本大震災により甚大な被害を受けた福島県。その中で水産物の力が大きく復興を後押ししています。蟹から魚まで、昔と変わらない味と出会える地域です。
福島県産の蟹と言えばズワイガニ
福島県で水揚げされる主な蟹は、ズワイガニと紅ズワイガニ、毛ガニです。ズワイガニの漁獲量は全国7位に輝いたこともあり、地元ではオスを松葉ガニ、メスをメガニと呼んでいます。真っ赤な姿が印象的な紅ズワイガニは、タラバガニと並ぶポピュラーな品種です。鳥取県から新潟県まで幅広い地域で漁獲されており、水深400mから2700mの深海に生息しています。冬になると小名浜港に水揚げされます。
そして春から夏にかけて旬を迎える毛ガニは、カニ籠漁を用いて漁獲されます。水深30mから200mの場所に暮らしており、等級ごとで値段が変動します。相場は500g4,000円です。
福島県で獲れる珍しい蟹
ズワイガニのオスと紅ズワイガニのメスから誕生する交雑種を黄金ガニと言います。獲れる確率は紅ズワイガニ1,000匹に対して1匹だけと非常に貴重な品種です。濃厚な味噌と弾力のある身が絶品と謳われていますが、お値段は1s6,000円からと安いです。幻の蟹という異名を持つ黄金ガニ、数量限定で網元などが販売しています。
同じく幻と言われている蟹がイバラガニです。タラバガニ科に属する蟹で、甲羅から足まで刺で覆われています。タラバガニよりも深い場所で暮らしているため水揚げ量が少なく、流通価格も3s2万円からと高めです。イバラガニの中には、6sにも及ぶ大型サイズまでいます。
福島県で獲れる新鮮な魚介類
年末年始にかけて常磐沖で水揚げされるイワシ、カスベという愛称で呼ばれているガンギエイ、佃煮などの特産品に加工される青ノリ、春から夏に松川浦で獲れるアサリが有名です。コウナゴやドンコ、メヒカリ、ウニも外せませんが、福島県を代表する魚と言えばサンマです。2013年には13,000トンものサンマが漁獲されており、この数字は全国1位を達成しています。秋の味覚として人気のサンマですが、福島県は長年に渡り漁獲量トップを走り続けているのです。
いわき市小名浜港にはサンマ漁船が多く停泊しており、加工品や刺身、つみれ汁といった郷土料理にまで使われています。漁法は、さんま棒受け網です。光に集まるサンマの習性を活かし、集魚灯により網の中に追い込んでいきます。漁具を一切使用しない伝統的な漁獲方法です。