蟹だってちゃんと泳ぐことができる?
蟹といえば横歩きをしているイメージが強いですね。海の生き物なのにあまり泳いでいるイメージがないのですが、実はちゃんと泳ぐことができる種類がいるんです。
海にいる蟹には、海底を歩いて移動する種類と泳いで移動する種類がいます。
世間のイメージ通り、大型のタラバガニなどは海底を歩いて移動します。
泳ぐ蟹で代表的なのはやはり「渡り蟹」ですが、上海ガニ(モクズガニ)なども泳げます。
渡り蟹は別名ガザミと呼ばれることもありますが、「渡り」という名前にはちゃんと意味があります。夜に海を泳いで渡ることから、その名が付けられました。
英語ではそのまま「Swimming Crab」という名前なんです。スペルが違うと水泳教室になってしまいますね(笑)
水流に乗って海面に浮き横泳ぎをしている様は、何とも言えずかわいらしいものです。泳ぎやすいように足は平たくなっているようですね。
平たくなっているのは第五番目の足で、遊泳脚と呼びます。確かに泳がないタラバなどには、平たい足はありません。
ちなみに同じ泳ぐ蟹である上海ガニは、渡り蟹に比べるとあまり泳ぎが得意ではありません。それでも必死に泳ぐ様は、とてもけなげです。
ただし、渡り蟹も狭い水槽だと上手く水面に浮上できず、泳ぐのは苦労するようです。
でも深さがない水槽で飼っていると、脱走してしまうこともあるので要注意ですよ。
自然界でも渡り蟹が泳いでいるシーンに遭遇するのはそうないことなので、もしチャンスがあればじっくりと観察してみましょう。