上海ガニの特徴は?【写真付き解説】
上海の秋の味覚と言えば、上海ガニです。その季節になると「何杯食べた?」と上海人の挨拶変わりにもなりますが、今では香港や日本にも輸出されているので、高級食材として広く知られています。
上海ガニは日本での呼び方で、中国では「大閘蟹(ダージャーシエ)」と呼ばれ、実は主な産地は江蘇省付近で、蘇州近くの陽澄湖(ヤンチェンフー)が名産地として知られます。
陽澄湖は1万年以上前にできた天然の底浅の湖であること、湖底の岩が鉄質でプランクトンの繁殖が少なく、底浅なのに水質が良いこと、湖底が硬く滑りやすいので、蟹が滑らないよう脚を踏ん張るため、肉質が締まっていることが、上海ガニの美味しさの理由と言われます。
上海ガニの特徴はボディーが7〜8cm、標準サイズで200g〜250gと手の平に収まる位の小ぶりであることと、甲羅が深い緑色をしていることです。
また、ハサミの部分に藻のような毛、脚には刷毛のような毛が生えているのも目立つ特徴です。現地では100g程度の小さいものは毛蟹と呼んで、料理の材料に使っています。中には400gほどの大きな上海ガニもあり蟹王と呼んでいますが、滅多に見られません。
上海ガニの食べごろ(シーズン)は9月から11月下旬で、冬眠前に栄養を蓄え始めているので美味しくなります。俗に旧暦で9月の雌、10月の雄と言われ、9月ごろは卵を持った雌が美味しく、寒さが厳しくなる10月ごろは白子が詰まった雄が美味しいとされるのも特徴です。